口笛の教え方(口笛の指導方法)

口笛の教え方(指導方法)について説明します。講師はくちぶえ君です。

口笛を教えた経験がある方はわかると思いますが、口笛を教えるってかなり難しいんです! なぜかと言うと、口笛って音が出ているときの口の中の様子を見せることができないからです。 みなさん図を用いたり、手を使ったり、音声にたとえたりと、様々な努力をしています。いかにして口腔内の様子を相手に伝えるか! ココが教える側の腕の見せどことと言うわけです。

今回は私のノウハウを一挙大公開!ぜひ、最後までお付き合いくださいませ♪

まずは私の口笛吹き方動画をご視聴ください。

舌を固定し狭めを意識させる

舌を固定させる

口笛というと唇というイメージが大きいですが、実際最も重要な器官は「舌」です。舌は前後左右上下に動きます。舌は下の前歯付根に固定さるのが無難でしょう。そうすることで、舌の動きが制限され音の鳴るポイントを見つけやすくなります。 舌ウォーブリング奏法を行うときなど、舌を浮かせた状態や舌を反らせた状態で口笛を吹くこともありますが、初心者にとって優先すべきは「音が鳴らせるようになること」です。ですので舌は下の歯の裏の付根に固定させましょう!

口腔内の狭めを意識させる

通常、口笛(一般的なパッカーウィスリング)の音を鳴らす時には2つの「狭め」(「唇の狭め」と「舌と上顎で形成される狭め」)が形成されます。唇に狭めができることは初心者でもすぐに気づけることですが、口腔内に狭めが存在することにはなかなか気づけないものです。 ですので、初心者には口腔内の狭めを意識させましょう!私は無声音(声帯振動のないささやき声のようなもの)で「ひ」と言わせています。そうすることで、「舌と上顎で形成される狭め」が形成されます。詳しくは口笛の吹き方の動画を参考にしてください。

じっくり探らせる

口笛には音が鳴るポイントがあります。口笛愛好家の方はそれを感覚的に知っていますが、初心者にはそれがわかりません。テレパシーでも使って、口笛の音を出しているときの感覚を伝えることさえできれば・・・ それができれば口笛の修得が少しは楽になるかもしれませんが、そうもいきません。感覚をつかむ作業は初心者にとって避けては通れない道なのです。

そこで「探る」作業が重要になってきます。口笛の音がきれいに鳴るポイントを探すのです。しかし、たいていの初心者は、ただひたすらに「フーフーフー、フーフーフー」と息を出し続けているだけです。偶然に口笛の音が鳴り出すまでただひたすら息を出す作業。とても非効率的だと思います。 口笛を教える際には、必ず「探る」を意識させましょう!少しずつ舌の位置や顎の開き具合を変えさせ、ポイントを探らせるのです。 私は口笛講座で「ーゆーう」とゆっくり形を変化させるよう指導しています。詳しくは動画を参考にしてみてください。

【口笛の音を出すコツ】必ずできる!口笛の吹き方

絶対に諦めさせない!

口笛を諦めゆく人たち

世の中には口笛が吹ける人と吹けない人がいます。口笛は健康・健常であれば誰でも吹くことができます。でも、世の中には口笛が吹けないという人が大勢います。なぜでしょう?

それは、口笛を吹けない人の大半が口笛を諦めているからです。他人の目を気にし、自分には才能がないと思い込み、時間の無駄だと考え、口笛を諦めていくのです。

あなたが口笛の吹き方を教えたとしましょう。そのいっとき、相手は口笛を一生懸命練習するはずです。しかし、その場で口笛の音が鳴らなかったら・・・相手は諦めていくのです。なぜなら、たかが口笛だからです。 多くの人にとっては、生活の中に口笛がなくても困ることはありません。口笛なんてできなくてもいいや。これが口笛を諦めていく人の特徴であり、いい訳なのです。私たちは、そんな「口笛を諦めゆく人たち」にどう関わるのか。 そこが「口笛を教える」ということの最大の難しさであり、心血を注いで取り組むべきテーマなのです。

口笛における0.5の状態

ちなみに、私はとにかく応援し、少しでも達成感を持たせる指導を心がけています。

口笛は「吹けている状態」と「吹けていない」状態が存在しますが、実は「吹けてはいないがもう少し!」という状態が存在するのです。0でも1でもない、0.5の状態が存在します。そこを見抜き、相手に伝え、励ますのです。すると相手は自身の小さな成長を実感することができ、「完璧に吹けるまで練習するぜ!」となるのです。 0.5の状態の詳細は下の動画を参考にしてください。(動画は準備中です)

やってはいけない口笛の教え方(間違った口笛の教え方)

ロウソクの火を消すように

ロウソクの火を消すように。間違った口笛の教え方で最も多いのがこのパターンです。「ロウソクの火を消すように口をすぼめてフーフーとやってごらん」この教え方のどこがいけないのでしょうか? まず、「ロウソクの火を・・」のくだりで何が伝えられるのか考えて見ます。おそらく、教えたい側は「唇をすぼめて息を出そう」と伝えたいのでしょう。ですが、「唇をすぼめる」 という様子は外観から一目瞭然です。ではなぜわざわざロウソクの火にたとえているのでしょう?私からすれば、何か(ロウソクの火)に例えることで教えた気になっているとしか思えないのです。 口笛を教える上で重要なのは外からは見えない口腔内の様子(特に舌の位置)を伝えるということ!「ロウソクの火・・・」では口腔内の様子を伝えられません。

「ロウソクの火を消すように」という教え方は更に大きな問題を抱えています。それは、口腔内の「狭め」が形成されないという点です。口笛(一般的なパッカーウィスリング)の音を鳴らす時には2つの「狭め」(「唇の狭め」と「舌と上顎で形成される狭め」)が形成されます。 少し専門的な話になりますが、ロウソクの火を消す時の音は無声両唇摩擦音であり、口腔内の様子である「舌と上顎で形成される狭め」が形成されないのです。これでは口笛を教えるどころか、逆にいつまでたっても口笛が吹けないという 状況を引き起こしかねません。

実は、そういう私も2010年頃は「ロウソクの火を消すように・・」と教えていました。私自身も何も考えず感覚的に教え、教えた気になっていたのです。ですので、現在間違って教えている方を責めているのではありません。 ここ数年で口笛の音楽理論や教授法はだいぶ進歩しています。常に新しい情報を入手し、よりよい指導を心掛けることが大事だと思います。

具体的な数値を指定する

具体的な数値を指定する教え方もよくありません。私がよく耳にするのが、「唇の穴を3ミリにして、舌を下の奥歯の内側に軽く触れさせた状態で 1センチほど上に・・」のような教え方です。教える側としては、自分の口腔内の状況を数値にして正確に伝えているつもりなのでしょう。 しかし、このような具体的な数値を指定する教え方は間違っています。なぜなら、人の体には個人差があるからです。唇の大きさや舌の長さ、歯並びなど人によってそれぞれサイズが異なります。ですので、具体的に数値を指定する教え方をしても、あまり効果がないのです。口笛を教えるときは「探らせる」を大事にしましょう!

口笛の原理をそれらしく語る

みなさんは口笛の発音原理についてどの程度理解していますか?口笛を教ええる際に、口笛の音の鳴る仕組みについて説明できたら説得力があってかっこいいですよね。教わる側も安心できます。 しかし、口笛を教える際に口笛の原理をそれらしく語る人ほど実際は勉強していないことが多いです。なぜなら、口笛の発音原理は完全に解明されていないからです。口笛の発音原理をそれらしく語れば語るほど、自らの無知をさらけ出しているようなものなのです。

私は昔から事物の仕組みについて勉強するのが好きでした。口笛についても、気柱共鳴なのかヘルムホルツ共鳴なのか、音高を決定している要因はなんなのか、口笛は管楽器として扱ってよいのか。たくさん調べ、研究してきました。 しかし、口笛について勉強すればするほど、口笛の仕組みの複雑さにブチ当たり、口笛の奥深さを痛感しました。私たちにとってとても身近な口笛ですが、口笛には、まだまだこれから研究し解明すべきテーマがたくさん残っているのです。

たとえば、口笛を教える際にエセ科学(テキトーな口笛の原理)を語ったとしましょう。すると口笛を学ぶ側に間違った知識を与えてしまい、学ぶ側が口笛に対して感じる「なぜ?」を奪うことになるかもしれません。 そうなると、口笛の研究や口笛の普及・発展を含め、人類の科学の進歩にとってマイナスとなってしまうでしょう(大げさですが)。

私は教える際に口笛の原理を語るなと言いたいわけではありません。 ただ、せっかく口笛を教えるのなら、もっと慎重になって、教える側自身も勉強して、これからの口笛の研究・普及・発展にプラスになるように指導して欲しいのです。自分の信頼度を上げるために口笛の原理を持ち出すようでは二流どころか三流以下です。

広い視野を持って、熱い気持ちで口笛を教えたいなら、ぜひ一流の教え方を目指してください。私も日々勉強しています。ともに一流を目指しましょう!